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- 【カテゴリ】 資格試験の時間術
科目を変えて集中力を持続する
人間の集中力は1時間ぐらいしか持続しない、と一般的に言われています。
学校の授業や会社の会議などでも、およそ1時間から1時間半に一度休憩が入るのはそのためです。
資格試験の勉強でも、例えば5時間ぶっ続けで勉強するのは非常に難しいことで、適度な休憩は不可欠です。
ただ、長時間集中力を持続し、勉強の効率をアップするには、もう一つおススメのテクニックがあります。それは、一日の勉強時間の中で、「ときどき勉強科目を変えてみる」というものです。
資格試験では、複数の試験科目があるのが普通です。
それぞれの科目間には関連がある場合もあれば、学校での「国語」と「数学」のように、全く違う分野の科目が試験範囲となっていることも多いです。
例を挙げてみましょう。
- 中小企業診断士試験での「財務・会計」と「経営情報システム」
- 行政書士試験での「法令等科目(のいずれか)」と「一般知識」
- 社会保険労務士試験での「労働基準法」と「健康保険法」
これらは、同じ資格試験の出題範囲ではありますが、ベースとなる実務・学問や法律の分野が全く異なります。
すなわち、それぞれの科目の基本となっている考え方や、試験勉強としての頭の使い方が全く違うので、勉強する科目を変えることで、脳をリフレッシュさせ、新鮮な感覚で勉強できます。
それぞれが脳の違う部分を使う、と言ったら分かりやすいかもしれません。
したがって、同じ科目を3時間勉強するよりも、A科目を1時間半勉強した後に、全く性格の違うB科目を1時間半勉強する、といった勉強の方が、集中力が持続し、効率的な勉強が可能になると思います。
私も、ある科目で煮詰まってしまったときは、全く違う科目に切り替えることで、気分転換し、集中力を回復する方法を取ってきました。特に土日など、勉強量を長時間確保できるときは、この方法はとても有効だったと思います。
性格の異なる科目というだけでなく、苦手科目から得意科目に切り替える、暗記モノ中心の科目から理解重視の科目に切り替える、といった方法も効果的なので、試してみて下さい。
ただし、この方法には注意点もあります。
まず、「科目の切り替えを細切れにしすぎない」ことです。
人間の集中力は、勉強を開始してすぐにピークに持っていくのは難しく、「勉強モード」に入るのには多少の時間がかかります。(私の経験では、頭を集中状態にするのには、5分〜10分ぐらいのウォームアップが必要だと思います。)
15分、30分という単位で科目を変えてばかりいると、何を勉強しているのか分からなくなり、とても非効率です。やはり、1科目につき最低1時間ぐらいはまとめて時間を取るべきだと思います。
また、「面白くなってきたら無理に科目を変えない」というのもポイントです。
ある科目を1時間半勉強したところで、「もっと先に進みたい」「もう一度復習しておきたい」という気持ちが出たときは、その科目にいい意味で「ハマっている」というサインです。
このような時は、自分の気持ちに素直に、満足するまでその科目の勉強を進めてかまわないと思います。