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2年目こそ基本学習が大事
資格試験は一発合格できればもちろんそれがベストです。しかし、ビジネス系の資格でも、行政書士、社会保険労務士、中小企業診断士レベルの難易度の試験では、一発合格できる人の割合は決して多くはありません。
多くの人が、2年目の勉強に取り組むことになりますが、資格試験では、2年目の受験生が陥りやすい「2年目のワナ」があります。
それは次のようなことです。
- 基本学習をおろそかにしてしまう。
- アウトプット学習に偏りすぎる。
- 試験であまり出ない細かい論点に入り込む。
2年目の人は、すでに一通りの学習を終えた状態で、再び学習を始めることになります。1年目の勉強で試験範囲全体を自分なりに理解し、問題も多く解いてきているので、もう一度、テキストで一から基本知識を再確認していく、といった地道な勉強はあまり面白く感じられないのです。
すると、答案練習ばかり繰り返して「今回は何点取れた」と言ってみたり、1年目では手が回らなかった、あまり試験では問われない細かい論点を一生懸命覚えようとやっきになります。
特に、1年目で合格ラインぎりぎりだった「惜しい受験生」、すなわち比較的優秀な方ほど、「あと一歩だった」という思いが強いため、こういった傾向が出やすいです。
しかし、ここに落とし穴があります。試験で問われるのは、大半が「基本的な論点」であり、合格の近道は基本的な知識をしっかりと理解し、確実に解答できる力を付けることです。
「得点力を高めよう」とするあまり、上記の2.や3.のような学習にばかり時間を割いていると、肝心の基本的な知識が徐々に抜けていってしまい、勉強にもう1年かけた割には、1年目と比べて得点がなかなか伸びない、という皮肉な結果になるのです。
もちろん、1年目と2年目は全く同じ勉強でよい、ということはありません。一度勉強したことを再度繰り返すことになるので、インプットとアウトプットのバランスは1年目と多少は変わって当然だと思います。
しかし、基本をおろそかにしてむやみにマニアックな問題ばかり解いていても、本当の力は付きません。
2年目こそもう一度原点に立ち返り、基本的な論点や知識がしっかり自分のものになっているか、確認しながら着実に勉強を進めることが大事です。これは、既に1年目に身に付けた知識レベルを本試験までキープすることにもつながります。
ある社労士受験界の著名講師の方から聞いた言葉ですが、「イチローも毎日素振りをしている」のです。基本を地道に繰り返すことの大切さは、どの資格試験にも共通することではないでしょうか。